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金氏は前例のない和解的立場をとった。同氏は最近行われた中国の習国家主席との会談で、朝鮮半島の非核化、核兵器のない朝鮮半島をつくることへの忠誠を確認した。朝鮮問題解決に向けた取り組みが動き出したように感じられる。また4月の南北首脳会談での何らかの画期的な解決策に期待が持たれる。
通信社スプートニクは、ロシアの元外交官で東洋学者、国家BRICS研究委員会の執行委員長を務めるゲオルギー・トロラヤ氏に話を聞いた-
なお北朝鮮の金正恩氏は、近年稀に見る寛大な声明を表した。
「韓国と米国が北朝鮮の努力に善意で応じ、安定の雰囲気をつくり出し、平和実現のために段階的で同時的な措置を取るならば、朝鮮半島の非核化問題は解決できる」。
金氏は、「段階的で同時的な措置」が何を意味しているのか、また北朝鮮指導部がどのような安全保障を自国にとって受け入れ可能だと見なしているのかについては明らかにしなかった。だが重要なのは、2007年以来初めて朝鮮半島非核化の可能性について言及されたという事実だ。
一方、さらにこの先、長い交渉プロセスが待っている。それは長い年月にわたり、段階的となる可能性があるため、4月の首脳会談で朝鮮半島非核化の問題がすぐに最終的並びに明確に定式化される可能性は低い。トロラヤ氏はこのような見方を示し、次のように語っている-
南北首脳間にはホットラインが設置される。このホットラインは、望ましくなく、意図したものではない紛争の可能性を下げることができる。なお先に南北間ホットラインは主に軍が使用していた。
また北朝鮮は、南北対話が持続される間は核実験及びミサイル発射実験を行わないことを明確にした。4月上旬には北朝鮮のすぐ近くで米韓合同演習が予定されているにもかかわらず、金氏が引き換えに何も要求しなかったのは、注目に値する。