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「専門家は皆、制裁があろうとなかろうと、露米貿易は実際には従来通りに進んでいくといった見方を示している。なぜなら、ロシアの対米輸出品の大部分は、制裁の対象品目外の石油製品や肥料、鉄鋼であり、これらの商品の大部分は、国際貿易商を通じて供給されているからだ。」クズネツォヴァ教授はこう語っている。
クズネツォヴァ教授の予想では、露米がたとえば、二重課税の回避といった長期的な政府間合意を破棄するといったリスクは極めて低い。
「ロシアと米国間には、この20年間に調印されてきた長期的な政府間合意の大きな取り決めが効力を有しているが、ソ連時代にも同様の合意があり、そのうちの多くが何らかの形で今日も存在している。たとえば、私たちにとっては重要なのは、ロシアと米国の間で調印され、直接的にビジネスの利益に関わる二重課税回避の合意だ。これらの合意の破棄や無効を想像することは不可能であり、むしろまったく不要なことだ。これらすべての制裁に関する話題は、両国間の関係発展を単に理解していないロシア国内の聴衆を意識したものだと思う。」
また、クズネツォヴァ教授は、ロシアや西側諸国によるいかなる制裁もWTOに違反しないと指摘した。
「WTOに関して言えば、制裁はロシア側からのものも西側諸国再度のものであろうといかなるものもWTOに違反しない。なぜならば、WTOの規定はとても柔軟な文書で、モラルや倫理の観点から国家安全保障の侵害あるいは国益を損なうケースとだと諸国がみなした場合、諸国に対し、そうした行為を行った国に対する商品供給の一時的制限を行う権利を与える条文があるからだ。」
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