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学者らは、「ジャンボアメフラシ」と呼ばれる海生軟体動物を実験に利用した。ジャンボアメフラシの1つ目のグループについては、ある一定の時間的間隔をあけて、ジャンボアメフラシに電流を短時間流した。2日後、電流を流されたジャンボアメフラシには防御反射が起こるようになっていた。
つまり、新たな放電を予期したジャンボアメフラシが前もって身を縮めたのだ。一方、対照群のジャンボアメフラシは、放電に反応するために1秒以上を必要とした。
1つ目のグループのジャンボアメフラシから採取されたRNAの注射を受けた対照群のジャンボアメフラシもまた、放電を予期すると前もって身を縮めるようになった。つまり、生物の個体から別の個体に記憶を伝えることに学者らは初めて成功したのだ。米国の生物学者らはこのようにして、生物が持つ記憶が、以前考えられていたような脳の神経インパルスの中だけではなく、純粋に化学的な形でも保存され得ることを証明した。実験の成果は「eNeuro」誌に掲載されている。
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