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ロシアの科学について日本語で 日本で新たな露日専門誌が出版【写真】

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電子雑誌『ロシア サイエンス&テクノロジー レビュー(RSTR)』のパイロット号が21日、出版された。これは日本語でロシアの科学やテクノロジーの最新の功績を伝える最初で唯一の雑誌だ。スプートニクは学術編集者のタチアナ・ロマノワ氏に話を聞いた。

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スプートニク:この雑誌を作るアイデアはどう生まれたか?

ロマノワ氏「以前、日本人のあいだのソ連のイメージは文化と科学からなっていた。今はフェスティバルや日本におけるロシア年などのおかげでロシアの『文化的』面が回復している。だが科学に関しては依然として情報収集が難しい。ロシアは実用的な観点から興味深く最先端の開発を生み出す国として見られていない。こうしたリソースを作り出す構想は三菱ケミカルR&Dで勤めていた時から練っていた。そこではアカデミックな研究者が取り組み、後に実用化されるものに対する日本の同僚からの生き生きとした関心を感じていた。2017年秋、現在はRSTRで技術編集者を務めるアレクセイ・キセリョフ氏(訳注:海象社{東京/出版社}国際計画部長)と出会い、私は再びこの構想に戻った。このタンデム体制で私たちはプロジェクトに取り掛かった。」

同誌は年4回の出版を予定している。パイロット号の電子版はネット上で自由に閲覧することができるが、まもなく電子版ないし紙媒体をアマゾンで購入することができるようになる。同誌の特徴は、全記事がロシア語と日本語で書かれていること。タチアナ氏は、東南アジア市場までロシアの発明に関する情報を届けるため、日英併記の雑誌も出す計画だ。

© 写真 : Russian Science&Technology Reviewロシア サイエンス&テクノロジー レビュー
ロシア サイエンス&テクノロジー レビュー - Sputnik 日本
ロシア サイエンス&テクノロジー レビュー

スプートニク:なぜ日本の読者層がロシアの科学的開発に関心を持つ可能性があるのか?

タチアナ氏「日本の広い読者層は何よりもまず、彼らの母語であり技術用語の理解が最も簡単な日本語で情報を得ようとしている。ロシアの科学は多くの開発が『机上』である特徴があるが、開発をビジネスまで持ち込むのは日本人のほうが上手くいく。そのため、ロシアの科学ニュースは技術移転分野で働く日本のビジネスマンにとって良いアイデアの源になる可能性がある。」

タチアナ氏が指摘するところ、同誌が対象とする読者は日本の産業協会、大学、企業、その他興味を持つ団体である。同誌は、日本及び環太平洋地域においては、ロシアの最新研究成果を紹介する土台となることが期待される。

同誌のベースはプレスリリースや学術ダイジェスト、独占記事、専門家による記事からなる。

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パイロット号のメインテーマとなったのは、クラスノヤルスクの研究チームによる、ヒトが宇宙で生き残ることを可能にする新技術の開発についての記事。クラスノヤルスクの研究チームはまた、放射線を検出する新たな方法を発見した。またロシア極東連邦大学とロシア科学アカデミー極東支部の成果に基づき、海水から放射性セシウムを除去する新しい手段が開発された。

タチアナ氏は、同誌がロシアだけでなく日本の寄稿者を獲得しようとしていると強調。「ロシアとの協力に関する日本の学者の意見と経験は、私たちにとって非常に重要だ」とタチアナ氏は語った。同誌はまた、科学ニュースや(検証済み)商業記事、広告記事、科学イベントやロシア国内で行われる展覧会の発表を掲載することもできる。

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