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男は囲いに使われている金属の棒で名画を覆うガラスを割り、キャンバスに損傷を与えた。事件は刑事事件として立件された。
イリヤ・レーピンは1844年にロシアで生まれ、1930年にフィンランドで没した有名なロシア人画家。風景画、歴史画、肖像画と広いジャンルを天才的にこなしたことで有名。
В Третьяковке мужчина повредил картину "Иван Грозный и его сын Иван…" https://t.co/T8t27aPQMi pic.twitter.com/1x5EeqdzkJ
— РИА Новости (@rianru) 26 мая 2018 г.
襲われた名画の『イワン雷帝と皇子イワン』は1885年に制作の歴史画。イワン雷帝が実の息子をうちすえた挙句、死に至らせる寸前の狂気の場面が描かれている。当時、殺人、流血の場面があからさまに描かれることがなく、しかも皇帝一家が対象であったため、評価は賛否両論に分かれ、大きな論争を巻き起こした。鑑賞者によって損なわれたのは実は今回が初めてではない。帝政末期の1913年、精神病を病む若いイコン画家によってナイフで切り裂かれている。特に主人公らの顔が大きなダメージを受けたため、レーピンはほぼ最初から描きなおさざるを得なかった。
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