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本イベントはまず、第13回「ロシア文化フェスティバル」の開幕、そして史上初となった「ロシアにおける日本年」と「日本におけるロシア年」の同時開催におけるロシア側のプログラムの開幕、国民の祝日である「ロシアの日」と、複数の大規模な文化イベントを同時に祝すものとなった。これを祝してサントリーホールではロシアの名指揮者ミハイル・プレトニョフがタクトを振り、日本人歌手が参加して、ロシア・ナショナル管弦楽団によるピョートル・チャイコフスキーのオペラ「イオランタ」が演奏された。
オペラ「イオランタ」では今年の相互交流年の理想を体現するかのように、イオランタ役のアナスタシア・モスクヴィナ(ソプラノ)をはじめとするロシアのソリストらとともに 日本の平野 和氏(バス・バリトン)、 大西 宇宙氏(バリトン)らが出演。メンタリティー、言語の違いを越えた日本人ソリストらの演奏は、ロシア語での歌唱においても芸術性においてもロシア人歌手らに遜色がなかった。芸術はボーダーを消し去り、あらゆる民族の人々を近づける力を持っている。
ああ、なんて素敵なんだイオランタ、チャイコフスキーのオンリービューティフルでデリカシー満タンな神経細胞を垣間見るようなホレボレオペラ、10人衆圧巻じゃないか、素晴らしすぎて声もでない。
— オーマイカッパ (@omykappa) 12 июня 2018 г.
プレトニョフの頂点棒、応えるロシア・ナショナル管、新国立 pic.twitter.com/YhYzsyoQJE
プレトニョフ指揮ロシア・ナショナル管弦楽団『イオランタ』公演に出演した歌手の皆さん。熱い拍手とブラボーに、ご覧ください!この笑顔。ピュアで美しく、心にじんわりきています。ありがとうございました! pic.twitter.com/55x05By9kc
— ジャパン・アーツ(Japan Arts) (@japan_arts) 12 июня 2018 г.
休憩時間に鑑賞されていた方々に取材し、相互の交流年に何を期待されておられるかを伺った。
本田さん
- ロシアの文化についてどう思われますか?
ロシアの文化が好きです。やっぱり、若い頃から文学としてトルストイとか、チェーホフとか、若いころは必ず読みますでしょう。だから凄く親しみやすい、ただ、現代の文学とか、今のものにはあんまり馴染みがないですよね。音楽も、チャイコフスキーなんかはもう父の代から好きでしたね。あとロシア民謡とかね。
- 日本におけるロシア年については?
ロシアと仲良くする、ないしロシアだけではなくて全世界で仲良くなるってことは素晴らしいことですし、今日も北朝鮮とアメリカの大統領が会ってるように、本当に平和裏に国が付き合うということで、そういう意味でロシアと日本がそういう交流をする、文化的な交流を合わせて、平和に向かっていくっていうのは素晴らしいことだなって思います。
藤間蘭黄さん
- ロシアの文化についてどう思われますか?
ロシアのバレエが好きですね。ロシア・バレエはよく拝見することが多いのと、私も何か一緒にさせていただいたりもしているので、非常に素晴らしいと思います。
- 今日のイベントについて、どう思っていますか?
これは本当に毎年、素晴らしいイベントだと思います。特に今日のイベントは、ロシアにおける日本年、日本におけるロシア年っていう、このイベントも一緒に含まれた開会式ということで、何かいつも以上にとても華やかで素晴らしいイベントだと思ってます。
- 日本におけるロシア年について、どう思っていますか?
日本におけるロシア年、本当にロシアに行かないと見られない美術品とか、あるいはロシアに行かないと見られないサーカスとか、出会えない人たちと特別に出会うことができるっていうのは凄く楽しみですね。
ロシア連邦大統領文化特別代理のミハイル・シュヴィトコイ氏は「日本におけるロシア年」開幕に宛てて送られたプーチン大統領からの親書を読み上げた。そのなかでプーチン大統領は、「日本におけるロシア年」の文化プログラムが露日の人道拘留の発展に著しい衝動を与え、両国市民の直接的なコンタクトの拡大に寄与することを祈念している。
ロシア文化フェスティバル日本組織委員会の委員長を務める高村 正彦氏(自由民主党副総裁・元外務大臣)もまた挨拶で、「交流年により日露両国民が理解を深め、交流が飛躍的に拡大することを願っております。そのためにロシア文化フェスティバルも貢献しています。本日の『イオランタ』ではプレトニョフさんの指揮のもと、日露の音楽家による素晴らしい公演が聞かれることを期待しております」と語った。
スプートニクは情報パートナーとして、史上初の「日本におけるロシア年」の様々なイベントを追いかけ、最も関心の高い話題をご紹介していきます。どうぞお楽しみに。
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