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ストレリツォワさんは、1999年に木に絵を描く技法を学ぶ4年制の学校を卒業し、マトリョーシカ作家として活動を始めた。伝統的なマトリョーシカだけでなく、例えば季節の行事などをテーマにした作品や、写真から描く肖像画マトリョーシカなどを得意としており、国内外のメディアからも注目されている。最近ではW杯関連でロシア、英国、ドイツなど複数の国のテレビ局から取材の依頼があり、サッカー選手の肖像画マトリョーシカを制作した。
ストレリツォワさんはまだ日本へ行ったことはないが、日本は光に満ちた明るい国というイメージがあり、日本人の黒髪や瞳はとても魅力的だと語る。日本のことを考えたり、日本の音楽を聴くと心が動き、涙が溢れてくるという。取材の最中も日本に話題が及ぶと、大粒の涙がぽろぽろとこぼれた。なぜか日本が大好きなんだという。
そんなストレリツォワさんは、9歳の息子と1歳の娘を育てるシングルマザーだ。SNSを活用して注文を受けたり、催事やイベントに出店して生計を立てている。生活は苦しくないのだろうか?女手一つで子供2人を育てるのは楽ではないはずだ。だがストレリツォワさんは「大変じゃないわよ。息子は反抗期で難しい年頃だから悩むこともあるけど、この生活もいいものよ。娘が生まれてからは気持ちが明るくなって笑顔も増え、人生が良い方向に向かい始めたの」と語る。そして「いつか結婚して3人目の子供を産むのが夢なの」と微笑む。今はアパートに住むストレリツォワさんは、家族全員で一軒家で暮らし、自分の庭で育てた野菜や果物で食事をつくったりお菓子やパンを焼く生活を送りたいという。素朴なロシア人女性だ。
日本を愛するマトリョーシカ作家、ヴェーラ・ストレリツォワさんは、日本の皆さんに「明るさや温もり、幸福、愛、美、善」を祈っている。
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