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スプートニクは米国抜きの合意がどれほどの効果を発揮するか、また米国経済は果たしてこのことによって多くを失うことになるのか、専門家に見解を尋ねてみた。
サンクトペテルブルク国立大学、国際関係の専門家のグリゴリー・ヤルィギン氏は、アジア経済の米国市場への依拠はこの先も続くとの見解を持っている。
ヤルィギン氏は、現時点ではトランプ氏の行動は、自分の条件で新たな合意を結ぶフィールド固めにとどまっているのではないかとふんでいる。
「 米大統領は多方向的な連合ではなく二方向的な連合に絞っていることを隠そうともしていない。しかもそれをほぼ5年ごとに見直すという。つまり合意した連合関係はどれだけうまく機能しているかがわかるからであり、必要とあらば、それを破棄したり、新たな現実に合意を適応させ、新しく締結しなおすことができるからだ。」
以前トランプ氏は自身のツィッターに「日本と韓国は米国がTPPに戻ることを望んでいるだろうが、自分にはこの取引は気に入らない。負う義務があまりに多く、それが機能しなかったとしても離脱する可能性が微塵もないからだ」と書いており、幾度も繰り返した文句であるが、自分は二方向的な取引の方がはるかに効果が高いと考えると指摘していた。
ヤルィギン氏は、日本、韓国は、おそらくトランプ氏のつきつける条件で米国との新たな合意に署名を迫られるだろうと見ている。
ヤルィギン氏は、日本国内ではこのことは重々理解されていると語っている。
「近い将来に我々は、アジア諸国が米国との経済関係の中で新たな現実に適応するためのマヌーバを目にすることになるはずだ。そしてこれを素早く行った者は将来、米国市場でより多く優位を獲得することになる。とはいえ、最初はそのために新税率である程度の金は支払うことになるのだが。おそらく日本は米国で新たな生産工場を開設するだろう。または米国は別の、例えばロボット技術などの産業部門に投資するよう日本に働きかけるだろう。」
西側は集団的に、トランプ氏に代表される米国の保護貿易主義の経済政策に不満を示しているのに対し、日本はそうした論調は控え、遠目から、経済情勢がどう変わっていくかを見守る姿勢をとっている。