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ワークショップの特徴は、自己表現が苦手、対人関係に問題があるという人を対象にしていることだ。主催者の大門まきさんは、演劇集団「円」に所属し、女優・声優として幅広く芸能界で活動してきた。だがあるとき、芸能活動だけでなく、自分で何かを始めたいという気持ちになったという。大門さんは、「子ども」「コミュニケーション力」という、自分が大切にしている2つの価値に気付いた。
大門さん「20代の頃、演劇をする上で表現力を培ったのはもちろん、現場の雰囲気を良くするコミュニケーション術を見につけ、自分から輪の中に入っていって自分をアピールする力を学びました。一瞬で好感を抱いてもらえなければ、次の仕事がないような現場でしたから。私の場合、そのことに大人になってから気付いたので、最初はすぐに周囲と打ち解けられず苦労しました。小さい頃から、挨拶の仕方や人と仲良くなれる方法を知っていたら、もっと色々やれたのにな、と思ったんです。もともと子どもが大好きで、子どもに関わることがしたいな、と漠然と考えていたので、これを子どもたちに教えられたら、大人になったときにラクなんじゃないかな、と思いました。」
こうして大門さんは2012年にトリッピー表現力教室をオープン。友だちに遠慮しすぎてしまったり、うまく友だちを作れずに教室で浮いてしまう、という子どもたちの指導にあたっている。
大門さんは今年1月、シェンタリンスキー氏によるプロの俳優向け講座を受けた。新人・ベテランを問わず誰に対してもフラットに接し、俳優だけではなく、どんな職業の人が受けても役に立つ、人間力・コミュニケーション力向上のレッスンだったという。「多くの方にこのワークショップを受けてもらい、新たな自分の可能性を感じてほしい」と話す大門さん。20日は子ども、21日は大人を対象に行なわれる。参加申し込み・問い合わせはトリッピー表現力教室まで。