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「マヤ先住民の文化を滅ぼしたのは、長期にわたる干ばつで、この干ばつにより地域の平均降水量は50〜70%減少し、湿度は7%下がった。最も深刻な干ばつは950年頃に始まり、マヤ文明滅亡の時期と一致している」という。
学者らは、ユカタン半島中央部に位置するチチャンカナブ湖の堆積岩の水を分析した。水が蒸発する際に同位体組成は少し変化するため、堆積した石膏に関連する水の同位体レベルを変化させたり、
「堆積された」湖の水の同位体レベルを比較することによって、8世紀から9世紀初期に発生した気候変動の様相を復元することができた。
ちょうどこの時期、ユカタン半島を恐ろしい干ばつが襲い、先住民は自らの土地から離れなければならなかった。
Discover Magazineは「食べるために主に穀物を育てていた民族にとって、気候変動は(死刑)判決となった。この時期、人口はほぼ90%減少した」と伝えている。
都市の貯水池や運河の複雑なシステムでさえ、マヤを救うことはできなかったという。
学者らによると、これまでの発掘調査で、マヤ文明の滅亡が内紛と関連していたことが示された。これは貯水池をめぐる争いだった可能性もある。
マヤ文明は250年から800年まで存在した。石の建造物やピラミッド、寺院などがつくられ、世界中で知られている今もメキシコや中米の別の国に、マヤ族の子孫が暮らしている。
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