スプートニク日本
金井さんたちは、報告会に先駆けて、第54/55次長期滞在クルーの帰還セレモニーのため、モスクワ郊外の「星の街」を訪問していた。金井さんは、船長のアントン・シュカプレロフさん、NASAの宇宙飛行士スコット・ティングルさんと、2か月ぶりに喜びの再会を果たした。
Сегодня состоялась торжественная встреча нашего экипажа. Мы не виделись с @Astro_Kanai и @Astro_Maker два месяца, и после прохождения реабилитационного периода рады вновь встретиться в Звёздном городке. pic.twitter.com/ejFM5oHtZB
— Anton Shkaplerov (@Anton_Astrey) 2 августа 2018 г.
ISSで金井さんは、自身のテーマである「健康長寿のヒントは宇宙にある」に基づき、高品質タンパク質結晶生成実験、アルツハイマーの原因について調べるためのアミロイド繊維形成実験、国連宇宙部と連携した超小型衛星の放出、宇宙船を作るための材料を研究する簡易曝露実験など、様々なミッションをこなした。さらに、日本人飛行士4人目となる船外活動を行った。
会場からの「宇宙に行くのは怖くなかった?」という質問に対し、金井さんは、ロシアの宇宙船ソユーズは安全で安心できるので怖いという気持ちはほとんどなく、むしろ楽しい気持ちだった、緊急事態が起こっても、対処できる自信があったと話した。大気圏突入の際に焦げてしまう帰還カプセルも、中は涼しくて快適なのだという。ただし船外活動をしたときだけは、どこまでも真っ暗な宇宙の闇を体感し、畏怖の念を抱いたという。
ISSでの実験に参加した遺伝子組み換えマウスは普通のマウスよりストレスに弱いが、元気なまま地球に戻ってくることができた。金井さんは、この結果をふまえれば、「普通の人なら宇宙に行って帰って来れるのではないか、その意味でもこの実験は意義があった」と話した。一般人の宇宙旅行が実現する日も、そう遠くないのかもしれない。また宇宙に行きたいかと問われた金井さんは「今度は月に行きたい」と話した。
JAXAのTシャツを着た女の子は「生で初めて見て迫力があった。今度は大西さんにも会ってみたい」と話した。将来パイロットになりたいという男の子は「握手できてサインももらえて嬉しかった」と、貴重な体験に感激した様子だった。
モスクワでの講演会で、いわゆるファンレター的なものをいただきました。
— 金井 宣茂 (@Astro_Kanai) 6 августа 2018 г.
自分の目標を見定め、夢に向かって頑張っている様子を読ませてもらうと、逆にこちらがパワーをもらえる気がしました。
若者よ、大志を抱け!
おじさん宇宙飛行士も、負けぬように頑張りたいと思います。 pic.twitter.com/lhkyjUWCiC