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大会関係者によると、ロシアでは剣道の人気が高まっており、剣道人口が増加している。日本の武道はロシアでとても人気があるが、中でも剣道を選ぶロシア人たちは、礼儀を重んじる剣道の教えにひかれることが多いようだ。
「剣道に出会って人生が大きく変わった」と話すロシア剣道連盟のアレクサンドル・チャヴグン副会長は、「相手に対する敬意、指導者に対する敬意、『礼に始まり礼に終わる』という剣道の教えは、大勢の人をひきつけている」と語る。
大会当日の日中の気温は27度。会場に冷房は完備されていない。さらに建物の構造上、窓も少ししか開かない。剣道着を身にまとい、面、胴、小手などの防具を装着した選手たちはかなり暑いはずだ。だがダラダラとした態度を取る人は一人もいない。全員が試合と応援に集中している。彼らが剣道を真剣に学び、心身ともに練磨していることがわかる。
会場の熱気はどんどん高まっていく。予想以上の成果をあげた選手、実力を発揮できなかった選手、結果は様々だ。だが閉会式で、会場に掲げられた日本の国旗、ロシアの国旗、ポドリスク市旗を見上げる選手たちの後ろ姿からは「これからもっと頑張るぞ」という意気込み、ロシアで高まる剣道人気を象徴するような勢いが感じられた。
11歳~14歳の部で1位になったアリョーナ・ヴェローヴァさん-
「兄が剣道をしていたので、おもしろそうだなと思って剣道をはじめました。私の夢は、剣道ロシア代表チームに入ることです。」
15歳~17歳の部で1位になったエゴール・ズブノフさん-
「ユーチューブで剣道の動画を見て興味を持ちました。剣道を始めてから注意力が増したり、いろんなことに関心を持つようになりました。」
女子の部で1位になったオリガ・ボロフスカヤさん-
「大学に入学した時、何かスポーツをしようと思って剣道を始めました。正直に言うと、はじめ剣道はすごく奇妙に感じたので、やめようと思いました。でも続けました。今はやめなくてよかったと思っています。剣道が大好きです。剣道を学んでいる人たちはとても興味深くて、立派で、団結心が強く、たとえクラブが違っても一つの家族のようなんです。剣道は私の人生でとても大切なものとなりました。剣道を始めて本当によかったと思っています。」
男子の部で1位になったキリル・コンスタンチノフさん-
「1990年代に剣道を始めました。知り合いが剣道をしていたので試しに稽古に行き、気に入ったので始めました。その後の人生ではいろいろな時期がありましたが、今も剣道を続けています。剣道のおかげで私は忍耐強くなりました。剣道は私の人格形成に大きく貢献しました。」