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同紙によると、福島第1原発事故後、高裁レベルで初めて差し止めを命じた決定が今回、取り消されたことになる。これにより、四国電力は伊方原発の運転再開に向けた準備を進める。ただ、大分地方裁判所では、3号機運転差し止めの是非を巡る仮処分決定が28日に出る予定で、差し止めが認められれば、運転再開に向けた動きは再びストップする。
昨年12月の仮処分決定では、当時の裁判長が「阿蘇山が過去最大規模の噴火をした場合、火砕流が敷地に到達する可能性が小さいとはいえず、伊方原発の立地は不適」と指摘。2018年9月末まで運転を差し止めていた。
NHKによると、今回の決定では、別の裁判長が「伊方原発が運用されている期間中に阿蘇山で破局的な噴火が発生する可能性が根拠をもって示されているとは認められず、火砕流が到達する可能性が十分小さいと評価できる」との判断を示した。
一方、同じくNHKによると、仮処分決定を申し立てた弁護士は広島市内で記者会見を行い、「最高裁判所を信頼していない。判例ができると、今後のほかの裁判所の判断にも影響する」と述べ、抗告しない考えを明らかにした。
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