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「近い将来、米国にはINF全廃条約で禁止されているミサイルを欧州に配備する計画はない。これは同盟そして米国にとってもグローバル戦略の問題だ。私たちはこの件について同盟国と非常に緊密な協議を行っており、一致した立場(の調整)について非常に楽観的だ」
ボルトン氏は一方で、INF全廃条約が時代遅れだと指摘した。
INF全廃条約は、1987年に米国とソ連が調印し、翌1988年発効した。双方は、自国の射程1000から5500キロの中距離ミサイルと、射程500から1000キロの短距離ミサイルを完全に廃棄する義務を負っている。1991年までに合意は遂行され、2001年まで双方の間で総簿査察が続けられた。なお欧州諸国を含めた他の国々は、引き続き中短距離ミサイル保有が可能とされている。
また米国は、一貫して条約の維持を支持しており、そうした立場が米国及び世界全体の安全に応えるものだと確信している。一方ロシア政府は「自分達は条約を遂行している」とし、逆に「米国は、条約を隠れ蓑に、実際は、禁止された兵器を展開している」と反論している。
これまでも米国政府の複数の高官は、INF全廃条約に違反しているとの理由で、ロシアに対する経済的軍事的措置導入の可能性について、繰り返し述べてきた。しかし、いかなる決定も下されておらず、正式な証拠も提案されていない。
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