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タイムズ紙の記事に対するネットの反応は素早かった。なぜなら、このアニメシリーズの英語版は、ユーチューブで418万以上のフォロワーを持つからだ。ネットユーザーたちのコメントを読む限り、彼らはユーモアのセンスには問題がない。
「もうすぐ英ウェブサイト『ベリングキャット(Bellingcat)』が、マーシャと熊がどの軍の所属か解明するだろう」
「よく見たら、マーシャが海外のロシア人工作員たちに合図を送っているのに気づくだろう。ただし、このことは秘密だ」
「子ども向けアニメはプーチンのプロパガンダのツール、評論家らの論評」とするタイムズ紙の記事に対し、ロンドンのロシア大使館までもがツイッターで反応した。ロシア大使館は英国人に『マーシャと熊』に対抗する防衛費を惜しまず、特別なアンチアニメセンターの開設もしくは漫画家全員を制裁リストに加えるよう進言した。
An important issue raised by @thetimes today: How UK can find salvation from “Masha and the Bear”? Launch an Ant-Cartoon Excellence Centre somewhere in the Baltic? Place all cartoonists on EU sanction list? Clearly a decisive – and a very expensive – approach is needed! pic.twitter.com/a05fKE24Be
— Russian Embassy, UK (@RussianEmbassy) 17 ноября 2018 г.
『マーシャと熊』に恐れ慄いたは、英国人が初めてではない。昨年、フィンランド紙「ヘルシンギン・サノマット(Helsingin Sanomat)」は、ロシアを象徴するこの熊は好印象を与え、子どもたちの意識にある否定的なロシアのイメージを肯定的なものに変えかねないことから、このアニメシリーズはロシアが行うハイブリッド戦争の一環であるとした。
また、エストニアでは、ソ連国境警備隊の帽子を被ったマーシャが、自分の人参畑からコソ泥ウサギを追っ払うエピソードを例に、『マーシャと熊』によって自国の安全保障が脅かされていると受け止められている。
ところで、『マーシャと熊』 は、「キッズスクリーン・アワード2015」のベストアニメーション部門で権威ある賞を受賞した。「キッズスクリーン・アワード」は、世界の商業アニメにとって重要な賞に数えられており、「子供向けプログラム」と「子供向け放送」のカテゴリーで授与される。受賞セレモニーは、毎年春に米マイアミで開催される。