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スプートニク:グランプリシリーズ・ファイナルでロシアの女子選手の最強のライバルは誰になりますか?
(編集部注:今まで世界の女子シングルで国際スケート連盟(ISU)主催の大会でトリプルアクセルを決めることができたのは8人しかいない。紀平選手はそのうちの1人であり、同時に世界初のトリプルアクセル-3回転トーループを決めた唯一の存在。)
スプートニク: 紀平梨花はこの先もこれだけ高いレベルの演技をこなし続けることができるでしょうか? それとも将来有望とされていた多くの女子選手と同じように、年齢が進むにつれて難易度の高い要素はこなせなくなるのでしょうか?
プルシェンコ氏:アリーナ・ザギトワ同様、紀平はついこないだまでジュニアに出場していた選手です。ザギトワは目にも止まらぬ速さで今までになかった高みに達し、五輪チャンピオンになりました。それでも体はまだ成長段階にあるため、ジャンプにはいくつかの問題を抱えています。成長の問題というのは概して若い選手には共通してでてくるものですが、だからといって紀平梨花選手にもしばらくしたら同じく体の痛みが生じるとは限りません。体の状態はそれぞれ個人差があります。
プルシェンコ氏:今シーズンの国際大会に限っていうとダントツのリーダーはいません。代わりに数人の才能ある女子選手が日本にもロシアにもいる状態です。なにが影響してこうなったのか、なぜ一気にこれだけたくさん、将来を嘱望される、才能ある女子シングル選手が出そろい、互い鎬を削ることになったのか、理由はわかりません。時々、このように1つのシーズンに突然ものすごく沢山の男子シングル選手が出そろうことがあるんです。技術的にもとても強く、目立つ存在がね。そして今はこうした豊かな才能のある選手がロシアの女子シングルにも日本にもロシアにも揃って、輝き始めたんです。
今シーズン、アリーナ・ザギトワと紀平梨花はそれぞれがスタートを優勝で飾っている。だがファイナルのバンクーバー大会ではどちらかが負けに甘んじねばならない。ザギトワには3つの世界記録がある。五輪後のシーズンに特有の不調シンドロームもなく、自分に自信を感じており、ファンたちの支援も限りなく大きい。一方の紀平の売りは繊細な美しさのテクニックとトリプルアクセルだ。このトリプルアクセルを紀平は、ショートプログラムで1回、フリープログラムでは2回跳ぶ。しかもそのうち1つは2連続ジャンプで、これによって出来栄え(GEO)による加点を稼ぐことができる。おそらく3位はロシアのエリザベータ・トゥクタミシェワと日本の宮原知子の間で争われるだろう。私たちスプートニクは兎にも角にも美しい演技に心からの喝さいを送りたい。
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