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会長は何もお気づきにならなかったご様子だが、ウェイターは生きた心地もしない。お食事が転がっていった会長のお召し物のお背中を気づかれないように拭こうとしたが、その手元を見るとウェイターの心の動揺がいかほどであったかがうかがえる。
その瞬間をばっちり収められてしまったウェイターは、後日、地元紙からの取材に、自分は過去13年、ノーベル賞授賞式の晩餐会で給仕を務めてきたものの、こんな事態は初めてのことであり、それをカメラに収めれるとは一生の不覚と語っている。
出来事を後でしった科学アカデミー会長の方は大笑いし、間違いは誰にでもあると語った。レストラン側は会長にクリーニング代を申し出たが、会長は丁重にお断りしたという。