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「Fashion to know」はもともと、オンラインのプロジェクト。地方在住者でもオンラインでモードについて学べるよう、様々な講義を収録して、ネットで聴講できるようになっている。しかしグメロワさんは、「オフライン」がなければ、オンライン講座を続けることは難しいという結論に達した。また、自分と同じようなモードの探求者と、実際に会って話してみたいという気持ちもわいてきた。そこで、専門家を招いた様々な勉強会を定期的に開催している。
エリセーエワさん「ここロシアでもコムデギャルソンは建築家やデザイナー、俳優といった創造的な職業の人々に特に人気があります。日本のデザイナーと言えば高田賢三氏の、世界のモードの発展に与えた功績を指摘しないわけにはいきません。ケンゾーは、ヨーロッパのハイクラスのモードと日本的な特徴が融合した著名なブランドです。また、イッセイ・ミヤケの創造性、機能的なデザインとイノベーション・アプローチは、高く評価され愛されています」
ある時、ルブチンスキーはモスクワの友人の家に食事をしに行き、川久保玲さんの夫であるエイドリアン・ジョフィーさんと、たまたま知り合いになっていた。その時、自分のブランドのサイトのリンクを彼に送っていた。それから歳月が過ぎ、ルブチンスキーが資金的にも行き詰まり、「もう服を作るのはやめよう」と決意したタイミングで、ジョフィーさんから「パリにおいで」とメールが来た。そして川久保玲さんと会ったのだ。
エリセーエワさん「川久保玲さんは、他の芸術家とは違うルブチンスキーのビジョンの統一性に注目し、彼の創造性を高く評価しました。そして多大な支援を行い、ルブチンスキーは世界的に有名な存在になれたのです」
コムデギャルソンのおかげでルブチンスキーはファッション界にとどまり、デザインに没頭し、復活することができた。ここから飛躍したルブチンスキーは現在も勢力的に活躍の場を広げている。
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