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ダドリーCEOによれば、米国の石油産業はロシアやサウジアラビアの業界とは違い、国による調整を一切受けていない。そのため、民間の石油企業は目先の利益を追い求めるあまり、市場の供給の過不足に応じた産油量の調整を行おうとはしない。アメリカのシェールガス会社は取引価格が上昇するや否や、新たな坑井(こうせい)の掘削を始めるのが通例となっている。
さらには、シェールガス業界は1バレル当たり40ドル(4432円)を上回るのであれば、事実上、価格には固執しない姿勢をとっている。
またダドリーCEOの見通しでは、石油の世界的需要は2035年にピークを迎え、その後は徐々に低下する。それを促す原因としてダドリー氏は、新たな代替エネルギー資源の開発を指摘した。ダドリー氏は、2040年までには、世界のエネルギー収支で石油が占める割合は現在の34パーセントから27パーセントまで減少すると予見している。