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愛媛とロシアは歴史的にも縁が深い。今年に入ってからは、坊っちゃん劇場のミュージカル「誓いのコイン」の再演や、映画「ソローキンの見た桜」( 愛媛県では3月16日から先行公開、3月22日から全国公開)といった作品を通し、日露戦争下の松山の捕虜収容所の存在や、ロシア兵墓地を松山の人々が大切にしてきたことなどが、あらためて注目を集めている。
協会関係者は「日本とロシアの関係が注目される中、愛媛・松山の産官学が一体となって、ロシアとの交流を積極的に進めることが求められていると感じていました。そんな中、愛媛国際映画祭のプレイベントで『ソローキンの見た桜』がオープニング上映されることになり、ガルージン大使が松山に来訪されることになったのです」と話す。
協会設立にあたっては県内企業7社が発起人となり、準備を進めてきた。幅広い呼びかけの結果、法人・個人を合わせた会員数は約100にもなった。設立総会には、中村時広愛媛県知事をはじめとする来賓も参列。ガルージン大使の歓迎レセプションでは、「誓いのコイン」に出演している役者らが歓迎の歌を披露した。
愛媛ロシア友好協会の会長に就任したのは、三浦工業代表取締役会長の高橋祐二氏だ。高橋氏は過去に2回、ロシアを訪問している。
高橋会長「2回とも、私が部会長を務める『社団法人日本産業機械工業会』のボイラ・原動機部会の視察でロシアへ行きました。初訪問は7年前で、極東のウラジオストクとハバロフスクを訪問し、800キロの距離ですが夜行のシベリア鉄道にも乗りました。昨年はモスクワとサンクトペテルブルクを訪問しました。企業や日系の出先機関、ジェトロ等を訪ねました。2回の訪問を通して、町には日本車が多く走り、日本人に対してとても親切で、一人でホテルのまわりを散策しても非常に親日な国であると感じました。」
協会は今後、ロシア語の普及活動やロシアに関する情報収集、講演会の開催、コンサートや展覧会の後援などを予定している。