スプートニク日本
今回の研究結果について述べた論文は、米ボストン大学のロバート・ラインハート助教授とジョン・グエン氏が執筆したもので、短時間情報を保持する「作業記憶(ワーキングメモリ)」が対象になっている。
研究では、60~76歳の高齢者42人と、対照群の20~29歳の若者42人に対し、2枚の画像を連続して見せ、画像間で異なる部分を答えさせるという実験を実施。電気的刺激を与えなかった場合と、与えた場合の間で記憶力がどう変化するかを調べた。両グループとも刺激を与えなかった場合には、若者のほうが高齢者よりも正解率が高かった。その後、高齢者に電気的刺激を与えて再度実験を行ったところ、高齢者の正解率は若者と同じレベルにまで向上し、記憶力の改善効果は約1時間持続した。
一方、今回の研究成果の実用化に向けては、さらに実験を行って結果を確認する必要があるとの意見もある。