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米原子力規制委員会で2012年から14年まで委員長を務めたアリソン・マクファーレン氏は、洪水が電源供給を長時間阻害した場合、炉心が加熱して容器を溶かして致命的なレベルの放射能を放出する可能性があると指摘した。
- 米国で操業する54の原子力発電所では直面する洪水リスクに対処できるよう設計されていない。
- 53の原子力発電所では激しい降水量による現在のリスクに耐えられない。
- 25の原子力発電所は河川からの現在の洪水予測を考慮していない。
- 19の原子力発電所は最大の高潮を考慮していない。
一方で、気候変動の進行に伴い、大型の洪水、大雨、高潮のリスクが大きく上昇している。
2011年、米原子力規制委員会のグレゴリー・ヤツコ委員長は福島原発事故を受け、原子力発電所のオペレータ60社に、現在の洪水リスクの評価を指示。最新の気象モデル化技術を使用し、気候変動の影響を考慮する必要があった。評価の結果、多くのギャップが見つかった。だが施設の再設計による増大した洪水リスクの解決を行わず、トランプ米大統領が任命した新たな規制委員長は緊急発電機、ポンプ、その他の機器の設置で十分だと決定した。
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