国連事務総長が警告 マーシャル諸島の米国の核の石棺 崩壊の危険性

© REUTERS / Gonzalo Fuentes国連のアントニオ・グテーレス事務総長(アーカイブ写真)
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米国による核実験で発生した放射性廃棄物が、太平洋に流出する恐れがある。国連のアントニオ・グテーレス事務総長が発表した。

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グテーレス事務総長の言及する放射性廃棄物とは、エニウェトク環礁のルニット島にある、放射能汚染物質を閉じ込めた核の石棺のこと。石棺とは1948年から58年にかけて米国が実施した67回におよぶ核実験で発生した放射能を、コンクリートによって閉じ込めたもの。この実験では、広島に投下された原爆の千倍の威力をもつ、水素爆弾「ブラボー」も使用された。その後、この島には、他の核実験によって生じた汚染土壌も運び込まれた。放射能汚染物をコンクリートによって閉じ込めたクレーターは、「核の石棺」と名づけられた。

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これによってマーシャル諸島の多くの住民たちは、自分たちの家から立ち退かねばならず、他の人々は沈澱した放射能に苦しめられた。

グテーレス国連事務総長は「太平洋地域は、過去の実験の犠牲となった。私は、マーシャル諸島のヒルダ・ハイネ大統領から話を聞いたが、大統領はこの地域の放射能汚染物の流出のリスクをとても心配していた」と語っている。フォックス・ニュースが引用して報じた。

現在、石棺にはたくさんのひび割れが生じていることから、通常の熱帯低気圧によってその崩壊の恐れがある。

グテーレス事務総長は、起こり得る大参事を防止するため、さまざまな措置を取るよう呼びかけた。

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