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エベレストでは山頂に向かって行列ができ、これが原因で2人が下山中に命を落とした。
死亡したのは米国人のドナルド・キャッシュさん(55)とインド人のアンジャリ・クルカルニさん(54)。2人は、「死の領域」と呼ばれる標高8000メートル以上の場所で亡くなった。
「死の領域」は呼吸に含まれる酸素の量が少ない。エベレストの死亡事故の多くが、ここで起こっている。
アンジャリ・クルカルニさんと夫は、エベレスト登頂の夢を叶えるために退職した。両氏の息子が語った。夫婦は山頂に向かう行列に約3時間巻き込まれた。登山手配会社によると、夫婦は山頂付近で待っている間にあまりにも多くの力を失い、アンジャリ・クルカルニさんは「衰弱」で死亡、夫も体調不良となり、キャンプに搬送された。
行列は、同日に死亡したドナルド・キャッシュさんの健康状態にも影響を与えた。キャッシュさんは登頂直後に意識を失った。キャッシュさんはユタ州でセールスマネージャーとして働いていたが、7大陸最高峰を制覇するため、仕事を辞めた。キャッシュさんは死亡する前、息子に、「40年間夢見た山の頂上にいることは幸せだ」というメッセージを送ったという。
登山家のニルマル・プルジャ氏は、5月22日のエベレスト山頂に向かってできた行列の写真をSNSに投稿した。プルジャ氏は、山で「ボトルネック効果」のケースに遭遇したことはあるが、これほど高い場所でこんなに大勢の人を見たことはないと語った。
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エベレストの混雑は今回が初めてではない。2012年、ドイツの登山家ラルフ・ドゥイモビッツさんは、標高8000メートル以上の斜面で順番を待つ数百人の列を撮影した。
'The Human Snake' taken by Ralf Dujmovits on Lhotse Face, Everest. Infamous pic from last season #busy pic.twitter.com/F0Gx3zgKBH
— Jim Martin (@jimfingerz) 30 апреля 2013 г.
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