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5月10日以降、米国は中国製品の輸入関税を10%から25%に引き上げたが、これは、米国が中国に宣言した貿易戦争の始まりに過ぎない。しかし、中国の希土類元素は、この制裁リストに含まれていない。
なにしろ、米国が輸入するこれらレアアースの約80%は、中国から輸入されているからだ。米国政府は、希土類元素の供給先の変更に成功しないだろう。なぜなら、世界の希土類元素の生産の81%を、まさに中国が担っているからだ。米国でレアアースが生産されるのはカリフォルニア州のマウンテンパス鉱山だけ。しかし、ここで採掘された精鉱は、適切な処理のために中国に送られている。
こうしたことを背景に、国内の希土類元素のストック増加を目的とした法案を、米上院は5月に可決した。しかし、ロイター通信によれば、これまでのところ、古い蛍光灯のリサイクルのために希土類元素を採取すること以外、具体的で有効な代替案は示されていない。