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月への移住
月や他の星のコロニー化は、地球の人口過剰問題の解決に役立つ。だが月への移住者たちは地球上と同等の権利を有することになるのだろうか。両親が持つ地球の市民権を、コロニーで生まれた子どもたちも保持できるのだろうか。月で生まれ育った人たちには低重力による新たな生理現象が生じる恐れはあるだろうか。また地球を訪れた際に彼らはどのような感覚に襲われだろうか。月には独立した政府が創られるのだろうか。
資源の採取
月は貴重な鉱物資源採取の場とみなされているため、すぐに環境汚染の問題が発生する。
1967年に制定された宇宙に関する国連の条約は、特定の誰かによる天体の所有を禁じているため、宇宙資源からの利益を誰が握るのか不明だ。さらに、地球から遠く離れた場所での労働者の安全保障の問題は詳しく調べられていない。
医学的な研究
地球には、医学研究に対する厳しい制限があり、国際宇宙ステーションでも、そうした研究は厳しい管理のもとで行われている。しかし、月には、医学倫理を考慮したグローバルな管理システムは存在しないだろう。
ツーリズム
裕福な旅行者による月旅行は、地球の国営企業や民間企業にとって、収益性の高いビジネスとなるが、しかし、未解決の問題が残されている。たとえば、旅行者たちは、宇宙飛行士のように特別な訓練を行うのか。また、旅行者の心ない行為から月面に広がる手つかずの景観をどの保全するかという点を検討する必要がある。
小惑星からの防御
月の裏側に小惑星からの防御システムの構築が提案されている。このシステムは、地球に向かう小惑星をそのコースから部分的に逸らすためのもの。しかしその場合、地球のどの地域を救い、どこを犠牲にするのかを一体誰が決めるのか。そして、この防御システムが特定の国に対して武器として使用してはならないことを確信できるのか。