これに先立ち、現地で消息が不明となっていたオーストラリア出身で平壌にある金日成総合大学の大学院生の関係で、スウェーデン政府のケント・ハーステット特別代表が北朝鮮を訪問したと報じられていた。
モリソン首相は、議会での演説の際に、「アレック・シグリー氏が本日、北朝鮮で拘束から解かれたことを報告でき、うれしく思う。彼は安全な状況にあり、体調も良いとのことだ」と発表した。また同首相は、アレック氏釈放への援助についてスウェーデン政府に対し感謝の意を表明した。
オーストラリア出身のアレック・シグリー氏は、約1年間、北朝鮮で現代文学について学んでいた。6月25日以降、彼との連絡が途絶えていた。メディアでは、シグリー氏が拘束された可能性があると報道していた。
米国人大学生オットー・ ワームビア氏の出来事
以前、北朝鮮で収監された米国人大学生オットー・ ワームビア氏の出来事が国際社会を震撼させた。 観光旅行で北朝鮮を訪れたオットー・ワームビア氏(22)は、平 壌のホテルで宣伝ポスターを盗もうとした罪で2016年1月2日 に逮捕され、15年の労働教化刑が言い渡された。北朝鮮当局は、 ポスターを盗もうとした試みを「敵対行為」とみなした。 ワームビア氏は北朝鮮で約15か月収監され、獄中で拷問を受けた とみられ、2017年6月13日に昏睡状態で米国に帰国した。
帰国から6日後の2017年6月19日、 ワームビア氏は意識を回復することなく、死亡した。