インタビュー映像を発見したのは同テレビ局レポーターのロバート・マーフィー氏。バンクシーに関する資料収集時に見つけた。インタビューは、バンクシーが2003年にロンドンで初めて開き、一躍有名になった展覧会「Turf war」前に行われた。
映像ではキャップをかぶり、Tシャツで目下まで隠した男性が取材に応じている。その男性が壁に黒い虫を描く様子や、「もっと殺して(KILL MORE)」と書かれた立方体で遊ぶ赤ちゃんを描く様子も映っている。これらの作品は長らく、バンクシーの作品だと考えられている。
🔊"I disguise [myself] because you can't really be a graffiti writer and go public."
— ITV News WestCountry (@itvwestcountry) 4 июля 2019 г.
Take a look at what we found in our archives 😵 is this THE #Banksy?
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男性は「私が変装しているのは、真にグラフィティアーティストになって公に活動することはできないからです。
映像を発見したマーフィー氏はしかし、この資料から男性がバンクシーだと断定することはできないと結論づけた。
挑発的で機知に富んだグラフィティを描く謎のアーティスト、バンクシーについては、定期的にニュースで報じられている。
オークションで落札直後に作品を破壊したり、日本で秘密の作品が発見されたことがその一例だ。
バンクシーの正体に関する説は少なくないが、最も長く存続しているのが次の説だ。
2017年、英著名DJのGoldieがバンクシーの本名はロバートだと口を滑らせた。
Goldieは当時、「Tシャツに泡文字で『バンクシー』とかけば、仕事は終わりだ。すぐに売れる。ロバートを軽んじているわけじゃないし、彼は素晴らしいアーティストだと思う。私は彼が芸術の世界を頭からひっくり返したと考えているよ」と述べた。
この発言は、バンクシーがバンド「マッシヴ・アタック」の、ロバート・デル・ナジャだという説を間接的に裏付ける。デル・ナジャとGoldieはブリストルで育ち、同じグラフィティパーティーに参加したこともある親友だ。
バンクシーの正体がデル・ナジャであると初めて主張したのは英ジャーナリストのクレイグ・ウィリアムズ氏。ウィリアムズ氏はバンクシーの新作が登場した日付と場所を検証し、「マッシヴ・アタック」のコンサートが開かれたタイミングと頻繁に一致することを発見した。デル・ナジャはこれを否定した一方で、バンクシーとは交友関係にあると強調した。