「アンチ日本主義は韓国の国家イデオロギーの一部となっている」 アジアにおける当てこすり戦争はどこへ向かうのか

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日韓問題が新たな展開を迎えた。日本の制裁に対抗して、日本がフッ化水素を含む制裁対象の戦略物資を北朝鮮に輸出したと韓国が非難した。この発言が深刻な意味を持つのは、日本がこれまでに韓国に対して発動した貿易制裁の理由が、韓国がこの物質を北朝鮮に販売した可能性があるというものだからだ。

この熾烈な非難にどれほど根拠があるのか。スプートニクはロシア科学アカデミー極東研究所朝鮮研究センターのコンスタンチン・アスモロフ主任研究員にコメントを求めた。          

「私は、韓国の文大統領のとりまきの中にいる左派勢力が北朝鮮への密輸を行った可能性はあると考えています。しかし、日本に、イデオロギー的に深刻な敵である北朝鮮との貿易で懐を肥やそうとする人がいるとは、にわかには信じられません。これは貿易問題を背景にした、いつもの当てこすりの応報です。」

韓国の聯合ニュースは、日本による違法行為は1996年、そして2002年、2008年にあったと伝えている。専門家によると、この時期を引き合いに出したことで、韓国の批判は本質的にばかばかしいものになったという。「これはずっと昔のことです。しかも当時は、北朝鮮に対する厳しい制裁政策もとられていませんでした。当時の北朝鮮は完全な核保有国ではありませんでした。日本が韓国を非難しているのは、韓国が国連制裁下の北朝鮮に対して戦略物資を輸出したからなのです。このほか、ソウルが引き合いに出した日本からの輸出は、日本政府や日本の政権を通じたものではなく、朝鮮総連が絡んで行われた可能性があります。韓国は今になってこの情報を掘り出してきて、日本の制裁に対する弁明の論拠にしようとしています。日本もシロではない、日本だって対北朝鮮制裁に違反したことがあるのだと言いたいのでしょう。」

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一般的に、日本と韓国の経済は極めて密接に結びついているため、両国関係の危機はまもなく解決するだろうと考えられている。しかし、コンスタンチン・アスモロフ氏は、より悲観的な見方をする。

「第一次世界大戦の直前も、専門家たちは、ヨーロッパ経済はお互いに密接に結びついているため、だれも戦争はしないと考えていました。しかし、実際は違ったのです。過去を振り返ってみると、韓国と日本の関係悪化は少なくとも2017年にはすでに始まっていたことが分かります。アンチ日本主義が韓国の国家イデオロギーの一部として確立されたのです。あらゆる不可解な状況を日本植民地時代の遺産のせいにして、絶え間ない悔悛を要求する。日本が過ちを認めると、悔恨に対して支払う金額が少ないと言う。今、韓国経済は思ったほどには良くなく、韓国の文在寅大統領は支持率を上げなければならない状況に置かれています。思いつき得るあらゆる罪で日本を新たに非難するには絶好の環境です。日本にとってはいつもの慣れきった不快の種でしょうが、今回、日本は初めて、制裁という真剣な対応に出ることを決めたのです。」

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