『ムーラン』予告編 大量のミスが中国ネットで指摘【動画】

© 写真 : Disney (2020)『ムーラン』
『ムーラン』 - Sputnik 日本
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ディズニーは7日、2020年公開の実写版映画『ムーラン』の予告編を公開した。記事執筆時点でユーチューブでの再生回数は2300万回、高く評価した人は69万人を超える。だが全ての中国のネット民が予告編に感動しているわけではない。わずか90秒の予告編で、大量のミスが指摘されている。

「見るに堪えない」

一例を挙げると、ムーランの家族は全員、伝説によると中国北部に住んでいる。だが予告編では南東部の福建省や広東省に特徴的な建築物である、土壁でできた福建土楼に住んでいる。さらに、ネット民の指摘によると、最古の福建土楼は700年前に建設されたが、ムーランの物語は南北朝時代のおよそ紀元前450年を舞台にしており、およそ1000年隔たっている。

また、古代中国を詠む詩である『ムーラン』の登場人物の化粧と衣装があまりに現代的すぎると述べる人もいた。

歴史ブログを運営している人物は「ムーランの化粧、唐時代後期のヘアピン、低品質の装飾、衣服の装飾、これら全てが見るに堪えない」と批判した。

もう1つのムーラン

ロシアの中国映画サイト「hkcinema.ru」のボリス・ホフロフ編集長は、この10年で中国では3つの異なる『ムーラン』が制作されたと指摘。1つは映画、残り2つはテレビ放送だ。だがホフロフ氏は、ディズニーのアニメ映画『ムーラン』には、中国の『ムーラン』に対して文句なしの優位性が3つあったと述べた。「ディズニーは記憶に残る曲、ユニークなドラゴンのムーシュー(木鬚)、全体としてのおとぎ話の雰囲気を考案した。予告編から判断すると、まさにこの3つが実写化の過程で削除されている」

ホフロフ氏はまた、ディズニーの実写版『ムーラン』は史上最高額の映画になる可能性もあると指摘。制作予算は2億9000万ドル(約310億円)に上る。

1998年制作のアニメ映画同様、実写版『ムーラン』は花木蘭(ムーラン)について語る中世中国の歌謡をベースにしている。

お話はムーランという女性を中心に展開する。ムーランは立派な花嫁になり、家族に「名誉」をもたらす代わりに、遊牧民のフン族との戦いに向かう。男装したムーランは訓練キャンプに向かい武術を学ぶ。最後の戦いで、行き当たった村全てを滅ぼす強大で残酷なフン族の指導者に立ち向かうためだ。

続く賛否両論の実写化

7月、ディズニーは1989年に制作した大ヒットアニメ映画『リトルマーメイド』の実写化を発表。主人公のアリエル役に黒人歌手のハレ・ベイリーさん(19)を起用し、賛否両論が巻き起こった。

ディズニーのもう1つの古典アニメ映画の実写版『ライオン・キング』は、有名な映画評論サイト「Rotten Tomatoes」での評論家の評価で、肯定的レビューが60%未満の映画に与えられる「腐ったトマト」スコアを取得した。映画は「退屈」で「魂がない」と酷評を受けた。

一方、『アラジン』の実写版は、評論家の否定的レビューに反して、観客には大好評だった。日本では劇中でジーニーが歌う曲に合わせて女子高校生が踊る、大ヒット映像すら登場したほどだ。

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