安田氏の拘束については2015年12月、「国境なき記者団」がサイトを通じて行った発表で、シリアの反体制勢力が掌握する地域でつかまり、人質にされていることが明らかになった。
安田氏は長い間、消息不明だったが、2018年にテロリストらが安田氏に接する様子を写した動画を公開したことから、解放に向けての動きが開始された。
2018年10月、安田氏はテロリストらによってトルコとの国境まで連行され、その後、日本への帰国がかなった。安田氏はシリア北西部イドリブ県で拘束され、背を伸ばして立つことも、横たわることもできない狭い部屋に入れられ、イスラム教への改宗を迫られたと語っている。
安田氏はテロリストによって旅券が取り上げられたため、今年1月に再発行の申請を行っていた。
記者会見で安田氏は、トルコが入国を禁じたことと、旅券法に照らすと安田氏は旅券発給の制限される対象に該当するとして、発給はできないと説明されたことを明らかにした。
安田氏自身は、トルコ1国の入国禁止が日本からの出国禁止に及ぶはずはないとして、この件について最後まで究明する構え。
安田氏自身はこの状況を「基本的人権を制限するものだ」ととらえている。
安田氏は「ダーイシュ(IS、『イスラム国』)のテロリストに殺害された後藤健二氏について取材しようと、フリーランスのジャーナリストとして2015年7月初旬にトルコ領内を通り、シリアへと入国した。