米国伝説の連続銀行強盗デリンジャー墓を掘り起こし、遺体鑑定へ

© AP Photoデリンジャー
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20世紀初頭に連続銀行強盗で一躍有名になった米国のギャングスタ―、ジョン・デリンジャーの遺体が墓が9月に掘り起こされることが決まった。デリンジャーの遺族は墓には違う人物が埋葬されていると主張しており、掘り起こしが決まったが、インディアナポリス・スター神によれば、この作業では地中から2.5トンものセメントを取り出さねばならず、一筋縄ではいかない。

デリンジャーは1933年から1934年の間に仲間と徒党を組み、10軒を超す銀行を襲撃した有名な強盗。デリンジャーの伝記を表したウィリアム・ヘルマー氏によれば、デリンジャーは人質に対して善意をもって接し、実父をいつくしみ、人をおどけて騙すのを好んだ。1934年7月、シカゴの映画館「バイオグラフ」を出たところをFBIと地元市警によって銃殺された。

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同年8月、デリンジャーの甥のマイケル・トンプソン氏は遺体の掘り起こしを公式的に求めた。トンプソン氏の証言では「1934年7月22日、映画館『バイオグラフ』で銃殺された人物が実の叔父のジョン・デリンジャーではなかったという証拠が私のもとに提出された。証拠では遺体は目の色、耳の形、指の指紋、心臓の状態が異なり、前歯の状態も明らかに違うことが指摘されている。」

銃殺された人物が本当に伝説の銀行強盗、デリンジャーではなかったことを証明するのは容易い話ではない。デリンジャーは生前、自分の痕跡を消そうと指紋を酸で焼き消し、 髪を染め、眉を引き抜き、整形手術を行っていたからだ。こうして1934年、デリンジャーはFBIが捜査リストの筆頭を占め、「社会の敵ナンバー1」の烙印を押された。

遺体が掘り起こされ、遺体が鑑定作業に付されれば今までの疑惑は確かに消し飛ばされる。とはいえ、デリンジャーの棺の蓋を開けるのはそう簡単にはいかない。なぜならは埋葬の数日後、デリンジャーの実父は墓を荒らされることを恐れ、コンクリートと金属でできた防御用の蓋を棺に被せた上に鉄筋コンクリートのプレートを4枚、重ねたからだ。

今回、遺体の掘り起こしが決定したことを受け、連邦捜査局は埋葬されているのがデリンジャー本人に間違いないという声明を表した。

ジョン・デリンジャーという人物は死後、長い間、米国のプレスの関心を一身に集め、殺されたのは実はデリンジャーではなく、影武者で本人は相当な年齢まで生き延びたという噂や陰謀説が数多く唱えられてきた。ジョン・デリンジャーの生涯は映画や戯曲、小説に表現されてきた。彼を題材にした最初の映画が登場したのは1945年。最新作は2009年に上映された『パブリック・エネミーズ』で、ジョン・デリンジャー役を有名なハリウッド俳優のジョニー・デップが演じている。

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