ロシア宇宙開発:ロスコスモス社 「自滅衛星」特許化

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6月末、ロスコスモス社(ロシアにおける宇宙開発全般を担当する国営企業)は宇宙で自己分解する衛星の製造特許を取得した。この情報はロシア連邦知的所有権管理局のデータベースに格納されている。

ロスコスモス社が特許申請を行ったのは2017年。宇宙機の運営終了あるいは故障時に、地球から自己解体コマンドが送られるという申請内容だ。

衛星は主に加熱など宇宙空間の諸要因で“蒸発”することになる。そのために、開発者は宇宙機の材質として昇華特性をもつもの、つまり加熱時に溶解するのではなく、即蒸発する材料を用いることを提案している。

オリオン - Sputnik 日本
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事故分解方法としては、衛星の分解材料を特殊保護フィルムで覆い、フィルムをその後除去する、あるいいは素材が蒸発する温度まで衛星が自己加熱する、などが提案されている。

この発明は、宇宙機の地球軌道滞在期間の制限と、スペースデブリ(宇宙ゴミ)対策を目的としている。

宇宙ゴミ

スペースデブリ(宇宙ゴミ)の問題は、長い間、研究者やエンジニアを悩ませてきた。2019年4月1日の時点で、地球軌道には1万9千404の人工物が存在した。そのうち13%が現役衛星で、残りは宇宙ゴミだ。

以前にも伝えたように、ロシアの研究者らは外国人と共同で、飛行の妨げとなるごみを撤去するレーザーをISS(国際宇宙ステーション)に設置する考えを暖めている。英国の研究者らは今年、宇宙ゴミを「銛」で捕獲する方法に成功した。

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