サイトMoveon.orgに掲載された請願書を作成したのはカリフォルニア在住のエリザベス・ローウィンさん。ローウィンさんはニューヨーク市当局に、同市マンハッタンの5番街を第44代米大統領バラク・オバマ氏にちなんで変更するよう要求した。
トランプ大統領のニューヨークの住居はまさにこの5番街にあり、この5番街にあるトランプ氏が所有する「トランプ・タワー」には2016年米大統領選挙中、トランプ氏の選挙対策本部があった。
ニューヨーク市議会が請願書を承認した場合、トランプ・タワーの住所は「721 President Barack H. Obama Avenue」となる。
15日までに25万人以上の米国人がこの案を支持しており、今も請願書の署名は増え続けている。
ローウィンさんはニューヨークの通りについて、「大統領としての数多くの功績」だけでなく、その任期中には国際テロ組織「アルカイダ」の指導者 ウサマ・ビンラディン容疑者急襲作戦も実施されたため、オバマ前大統領に敬意を表して名前を変更する必要があるとしている。ローウィンさんは「ビンラディン容疑者は2001年9月11日にニューヨークで起こった同時多発テロ事件の背後にいた。そのため、この恐ろしい悲劇を経験した市民はバラク・オバマ氏に感謝しなければならない」と考えている。
米国では、政治家や芸術家、文化人に敬意を表して通りや広場の名前を変更するのは一般的なことだ。
一方、米国の法律では、通りの名前をかつて住んでいた人物の名前に変更できるのは死後2年が経ってから。しかしローウィンさんは、これは「重要ではない」と考えている。
トランプ氏は大統領就任後、前任のオバマ氏を常に批判している。米国の複数の政治学者は、トランプ大統領の主な政治的決定は、オバマ前大統領が承認した決定を撤回したいという願望に基づいていると真剣に考えている。