8月20日から25日まで、上海でDota2世界選手権The International 2019が行われている。
サプライズは大会初日に起きた。スウェーデンのAllianceチームはうっかりポカミスを犯し、大会から姿を消した。対戦した中国のRoyal Never Give Up(RNG)に実力の片鱗さえ見せつける暇はなかった。
ちなみに、各選手はゲームに先立ちキャラクターを選択する。同時にゲーマーは対戦相手と自分に対して、いくつかのキャラクターをブロックすることができる。
これはサイバー対戦の重要な局面の一つだ。この選択こそが、対戦中にどちらが戦略的優位をとれるのかを左右する。
というわけで、Allianceチームのキャプテン、アイデン“インザニア”サルコイ選手は、相手にGyrocopterを「禁止」しようと考えていた。ところがうっかり、クリックミスで自分のチームに対してそれをやってしまった。これがスウェーデン側にとって致命的となった。
何よりも、アイデン選手がミスを自覚した瞬間、その表情がすべてを物語っている。もしかしたら負けた側より、対戦相手のほうが驚いたかもしれない。ゲームは中国チームのものとなった。
こういう悲劇的な瞬間があるから、ゲームファンはeスポーツの試合が好きなのだ。これは頭脳と反応の闘いであり、指1本動かすだけで大きな意味を持つのだから。