北海道沿岸で新種の鯨を発見【写真】

© Depositphotos.com / Alexander Gos'kovベラルディウス・ミニマス
ベラルディウス・ミニマス - Sputnik 日本
サイン
北海道の捕鯨関係者がクロツチクジラと呼ぶ鯨が実際にはツチクジラ属の新種であることが明らかとなった。北海道大学と国立科学博物館、岩手大学、米国の国立自然史博物館の研究者らが研究結果を発表し、科学誌『サイエンティフィック・レポート』が報じた。

日本の研究者グループは、オホーツク海沿岸で正体不明のの死骸6体を収集した。これらの鯨はすでにツチクジラとして知られていたものに似ていたため、当初はツチクジラ属と判断された。しかし、これらはこの種の他の鯨とはまったく異なることが分かった。

​研究者らはこれらの鯨を詳細に分析した。その結果、成熟した個体の体長がツチクジラ属よりも明らかに小さいことが判明。またDNA解析により、発見された鯨はすでに知られているツチクジラ属のどの種にもあてはまらないことが確認された。個体のサイズが比較的大きくないことから、研究者らはこの鯨を「Berardius minimus(ベラルディウス・ミニマス)」と名づけた。 

​研究チームの中心メンバーである北海道大学の松石隆教授は、「『ベラルディウス・ミニマス』についてはまだ私たちが知らない多くのことがある。私たちはこれまで成熟したメスの個体がどのようなものであるか知らなかった。そのほかにもたくさんの研究課題がある。研究を継続し、この種に関する知識を広げていきたい」と強調した。

ツチクジラ属の鯨はシャチマッコウクジライルカなどと同類。これらの鯨は深海を好み、よく移動することから、研究者らによる調査や観察が困難となっている。

ニュース一覧
0
コメント投稿には、
ログインまたは新規登録が必要です
loader
チャットで返信
Заголовок открываемого материала