旧ソ連のA-40「アリバトロース」は全長45.7メートル、翼のサイズが42.5メートル。同機には53人が搭乗した。最長飛行距離は5千キロメートル、飛行スピードは時速800キロに達した。
発展型のA-42「アリバトロース」は、レーダーシステムと赤外線カメラ、海上波のパラメーターを観測する機器が装備される。
旧ソ連の大型機に相似した航空機 中国と日本、米国のどこ機がもっとも大きい?
2017年に中国ではじめて水陸両用飛行艇AG600「蛟龍」の飛行が行われ、さっそく中国は世界でもっとも大型の航空機と発表した。しかし、AG600はすべての規模においてロシアのA-40(A-40)に劣っている。中国の「水陸両用飛行艇」は全長36.9メートル、翼のサイズが38.8メートル。最高スピードは時速570キロ。
中国機の飛行距離は5500キロメートルでA-40機より500キロメートル長いのは事実。
しかし、発展タイプのA-42機「アリバトロース」は、プロップファンエンジンを装備していることから、最大9300キロメートルまで飛行することが可能となる。
中国製のAG600機はサイズでは日本の水陸両用飛行艇US-2「新明和」に近い。同機の全長は33.2メートル、翼のサイズは33.3メートルとなる。AG600と同等の最高スピードの場合、日本機は有効積載量が少なく、飛行距離も800キロメートル劣る。
しかし、旧ソ連のA-40(A-42)「アリバトロース」でさえ米国のヒューズ H-4 ハーキュリーズの記録を塗り替えることはできなかった。ヒューズ H-4 ハーキュリーズは1947年に行った唯一の飛行で2キロメートルを飛行している。この米国の木製飛行艇は搭乗数750人を想定し、全長66.5メートル、翼のサイズ98メートル、最大離陸重量180トンだった。
しかし、最大規模の航空機製造ではすべての問題の解決にかなりの時間を要する。海上の波が高い場合での運行の可能性と機動性といったもっとも重要な特性が求められる。中国製の水陸両用航空低AG600「蛟龍」にこうした特性が備わっているのか今のところまだ不明である。
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