新たな研究結果は、古代化石岩の分析に基づいている。
単細胞はいかにして絶滅したか
24億年前、地球の空気中の酸素は非常に少なかった。酸素は鉱物や水中に含まれるだけだった。しかしその後、光合成により酸素生成のために太陽光を使う藍色細菌が現れた。これがいわゆる酸素革命である。単細胞の全盛期であり、現在の地球大気の形成期だ。
学者らは、単細胞の大量絶滅はちょうど酸素革命後、つまり20億5千万年前に起こったと結論づけた。
この時期に酸素量は急激に減少していることが分かった。これは、細菌が酸素を生成しなくなったことを意味する。酸素生成量は少なくて5分の1、最大で200分の1に減少した。
このような崩壊は、藍色細菌の分布と発展に重要なファクターであるリンなどの重要な栄養物質が不足したために起こったのではないかと論文著者らは考えている。
歴史上の大量絶滅
学者らは、地球史上、大きな絶滅が5回起こり、またそれより規模は小さい絶滅が20回ほどあったと考えている。その結果、種の数が2割から5割少なくなった。直近の最も大きな絶滅は6500万年前に起こり、恐竜が姿を消した。
学者らは、そのような壊滅的な出来事は将来も起こり得るだろうと予測している。調査研究によると、2100年に大きな絶滅が始まる可能性があるという。その絶滅は、二酸化炭素の大気放出量が減らないという想定で、大気中の二酸化炭素量がクリティカルポイントを超えた時に始まるとされている。