グアンタナモ湾米軍基地で国際テロリストを収容する刑務所は、2001年9月11日の同時多発テロの後に作られた。ニューヨークタイムズ紙によると、昨年アメリカ政府は囚人の収容、セキュリティ、軍事裁判所、建設作業に5億4千万ドル(約588億6千万円)を費やした。この金額には、継続的にCIAが関わることによる、機密コストは含まれていない。
グアンタナモ収容所の囚人一人に45名の警備が配置され、計1800人が警備に当たっている。軍関係者は、3つの刑務所棟、2つの最高機密本部、少なくとも3つの診療所、また囚人が弁護士と相談を行う2つの複合施設に配置されている。
警備担当者には専用の教会や映画館、2つの食堂があり、セラピー犬を提供するカウンセラーチームがいる。裁判官、弁護士、記者、支援スタッフは週1回シャトルで出入りする。
40人の被収容者は全員男性で、ハラール料理を食べ、衛星ニュースやスポーツチャンネルも見ることができる。ジムやプレイステーションの使用も可能だ。行いが良ければグループ単位で食事やお祈りも許されている。アートや園芸クラスに出席する者もいる。
上記のほか、10年間この刑務所で勤務した海軍弁護士のブライアン・メイザー氏によると、痴呆性疾患の疑いがある囚人専用の小さな特別刑務所があるという。
ニューヨークタイムズ紙は、囚人数が減る一方で、コストは増大していると指摘する。例えば、2013年は166名の囚人一人当たりの政府支出は270万ドル(約2億9430万円)だった。この刑務所にはこれまで延べ770人ほどの外国人男性が収容され、一番新しい囚人は2008年入所とのことだ。