演習は日本の北部地域で実施される。情報によれば、演習は北海道の千歳基地と青森県の三沢飛行場の2ヶ所で行われる。日本の北部は海でロシアとの国境に接する。しかし、間近に迫った軍事演習に対しロシア政府はなんの反応も示していない。この軍事演習はロシアにとって潜在的な懸念の要因になるだろうか。
これらすべてのデータから、もっとも注目すべきは三沢基地だ。三沢基地は空軍の重要な中核をなす。ここには、米空軍第35戦闘航空団と航空自衛隊の第302飛行隊が配備されている。これらのほかに同基地には米国の陸海空軍の偵察部隊が配備され、また、レーダー探知機E-2Cからなる航空自衛隊第601飛行隊も配備されている。
また三沢基地にははじめて自衛隊のF-35A戦闘機部隊も配置された。
第一に、2国間の演習というのは形式的で、 演習にはおそらく米国の専門家が関与するか、少なくとも米国の監視の下で実施がされる。
第二に、演習の主な目的は、極めて重要な課題を完成させることにある。それは、特定の空域で自衛隊が指揮をとることが目的で、そのために航空自衛隊とオーストラリア空軍の混合部隊が構成される。このことが事実とすれば、これは非常に興味深い決定といえる。実際、想定される戦争が発生した場合、米空軍が戦闘地域に集中するという状況が考えられることから、その際に日本の空域保護を強化する必要が生じる。オーストラリア空軍の航空機は、戦時の日本の航空機を強化するためのリザーブと見ることができる。
このようにオーストラリアと日本の合同演習「武士道ガーディアン2019」は、特定の国に向けられたものではないと考えられる。演習の目的はより全般的といえる。演習は混合部隊で構成される共同行動の習熟を目的とし、将来的に部隊に最新のF-35A戦闘機が装備される可能性もある。