ウスチノフ被告に有罪判決が下されると、被告を支援しようと俳優、人権擁護家、政治家、一般市民が立ち上がり、検察に対して求刑を取り下げるよう請願し、弁護士らも弁明を主張した。ウスチノフ被告自身は集会の当日、自分は「単に立って、友人に電話をしようとしていた」瞬間に拘束されそうになったと説明している。
第一審では逮捕の瞬間のビデオは証拠材料として検討せず、被害者と目撃者の証言に基づいて、判決が下された。ビデオは上告が行われるまで検討されなかった。
ビデオには何が映されていたか
問題のビデオはTV局「ドジチ(雨)」のヴァシリー・ポロンスキー記者とアムネスティ・インターナショナルの職員オレグ・コズロフスキーが撮影。映像に映っているウスチノフ被告はスローガンも叫んでおらず、抗議集会にも参加せず、拘束された際も抵抗もしていない。
ウスチノフ被告の反応
ウスチノフ被告自身はこの事態を「なぜかいくつかの状況が下手に重なった」と見ている。ウスチノフ被告は第一審の却下と無罪判決を請求して、こう語っている「弁護団の弁明は本当です。私は流血を望みません。職権乱用で(治安維持機関の)職員が罰せられるのも望みません。」ウスチノフ被告に対する裁判判決が出された後、被告弁護団は上告する方針を明らかにしている。