「演奏会」が行われている間、近くに集まってきたセイウチたちはヨットの方向を注意深く見つめていた。セイウチたちはボグダノフさんを応援するかのように、定期的にうなり声のような音を出した。
ボグダノフさんが演奏を終了し、ヨットが動き始めると、子どもを連れた雌のセイウチが群れから離れた。セイウチは仲間と一緒にその場に残らず、人間を追いかけてきた。ヨットの乗組員たちは、これは喜び対する感謝のしるしだと考えた。
一方、セイウチはいつもこんなに穏やかなわけではない。最近、ロシア北方艦隊の遠征隊のボートが雌のセイウチに襲われた。セイウチに攻撃されたボートは、急いで岸に向かった。