ペンス副大統領とポンペオ国務長官がトルコ政府とシリア情勢について協議するため、米国を出発した。両高官はワシントンD.C.近郊のアンドルーズ空軍基地にヘリで到着後、アンカラに向けて別々の政府専用機で離陸した。アンカラではトルコ政府が進めるシリア侵攻を即時に停止するよう呼びかける模様。エルドアン大統領は先にペンス副大臣らと会談するつもりはないと発言しており、会談が実現するかは定かでない。
トルコはトランプ大統領がシリアからの米軍撤退を表明した後、クルド人武装勢力に対する攻撃をシリア北東部で開始した。米国は過激派組織「ダーイシュ(IS、イスラム国)」掃討で親米クルド人勢力と協力してきたため、与党・共和党内からもトランプ大統領がIS掃討の忠実なパートナーを見捨てたと非難する声が上がり、米民主党議員団と一部の共和党議員は15日、トランプ大統領によるシリアからの米軍撤収決定に反対する決議案を提出した。
トランプ大統領は14日、トルコに対する経済制裁を発表すると同時に、トルコのエルドアン大統領と電話会談を行い、攻撃の即時停止を求めた。議員の間では米国はさらなる追加措置を導入する必要があるとの声が出ている。
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