与党・自由党は338選挙区のうち157選挙区で勝利またはリード。議席数は従来から20議席減らし、過半数の170議席を大きく割り込んだ。
2015年に政権を発足させた際はカリスマ性を持つ政治家と評されたトルドー首相だが、今回は、大手建設会社の贈賄事件への司法介入疑惑や昔の人種差別的言動が公開されるなどして支持率が低下している。
少数与党となる自由党は、左派寄りの新民主党(NDP)との連携を探るとみられる。NDPは今回の選挙で24議席を獲得しており、次期トルドー政権に大きな影響力を持つことになる。
パーパス・インベストメンツのグレッグ・テイラー氏によれば、「カナダ国民がこれほど分断したことはこれまでにない」。したがって、次期トルドー政権には国の分断を是正することが求められることとなる。