米上院 トルコによるアルメニア人集団虐殺の認定決議を取り下げ

© 写真 : Kmccoy / wikipedia.org米上院
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米上院法務委員会のリンゼー・グラム委員長はトルコのエルドアン大統領との会談後、オスマン・トルコによるアルメニア人のジェノサイド(集団虐殺)の事実を認定する決議案の検討を停止した。グラム議員は上院の会議でこれを発表し、その模様は全米のTV局によって中継された。

グラム議員はこの決定について「上院は歴史に色づけをしたり、これを塗り替えようとしてはならない」と説明し、トランプ大統領がトルコのエルドアン大統領との会談でシリア問題およびトルコ側からの軍事介入について話し合ったと述べた。グラム議員はまた、「トルコとアルメニアがともにこの問題を解決できる日がくることを期待したい」と語り、自分が決議案に反対するのは「過去のせいではなく、未来のためだ」と強調している。

エルドアン大統領はこのイニシアチブを非難し、104年も前の第1次世界大戦中の事件を非難するのは歴史家の仕事であって、政治家が行うことではないとする声明をあらわしていた。先日、米上院対外問題委員会のロバート・メネンデス議員は1915年、オスマン・トルコ軍の起こした事件を検証し、これがジェノサイドであったことを認証する決議を採択する合意を要請していた。


アルメニア人迫害

19世紀末から20世紀初頭にかけてオスマン・トルコが行っていたアルメニア人迫害は1915年に頂点に達し、この年だけで150万人以上が殺戮された。

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アルメニアはこの事実をジェノサイドと呼んでいる。アルメニア人は4月24日をジェノサイドの日と定め、慰霊祭を行っている。100年前のこの日、イスタンブールに住んでいたアルメニア人知識人らが捕らえられ、殺害された。その数は800人以上に上ったとされている。

オスマン・トルコでアルメニア人がジェノサイドを受けた事実があったことは世界中の国々、欧州議会、世界教会協議会が認めている。その一方でトルコは長年にわたってこうした非難を退け、1915年当時、事件の犠牲となったのはアルメニア人だけでなく、トルコ人も同じだったと主張し続けている。

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