パーション氏によると、アサンジ氏の事件の捜査を続けるには証拠が不十分だという。また同氏は、容疑者に対する尋問が状況を変えることはないと述べた。
パーション氏は「夏と秋に実施された追加捜査で、捜査で用いられた口頭証拠が十分な説得力を持っていないことが明らかとなった。これは事件から長い時間が経過したことと関係している。記憶は自然な理由で薄れてゆく」と述べた。
「アサンジ事件」
2010年にスウェーデンでセクハラ及び性的暴行の容疑がかけられたアサンジ氏は、 スウェーデンへの引き渡しを恐れて2012年6月からロンドンにあるエクアドル大使館に身を寄せていたが、2019年4月11日、米国の要請に基づき身柄を拘束された。
ロンドンの裁判所はアサンジ氏に対し、保釈条件違反の罪で禁錮11カ月の判決を言い渡した。
米国当局は5月下旬、スパイ活動及び機密情報開示に関する17件の法律違反でアサンジ氏を追起訴した。米国に身柄が引き渡された場合、アサンジ氏は長期間の禁錮刑を言い渡される可能性がある。