2018年、マルガリータさんの両手が切り落とされた事件は世界中のメディアで報道された。事件後、マルガリータさんはバイオニック義手を装着した。しかし、マルガリータさんは、深刻な身体的制約があるにもかかわらず、悲しみに沈むことなく、幸せな人生を送り続けている。
インスタグラムで、マルガリータさんはまずバイオニック義手の長所を挙げた。義手は冬の寒さを感じないため手袋を買わずにすむという。また、熱い皿や、トゲのある花、噛んだりひっかいたりする猫を恐れる必要もない。
Посмотреть эту публикацию в Instagram
「もしインディアン・レッドスコーピオンに私の義手を刺されても怖くないわ」とマルガリータさんは冗談を飛ばしている。インディアン・レッドスコーピオンは致死率の最も高いサソリとして知られている。
一方、欠点は長所よりはるかに多かった。マルガリータさんいわく、義手は濡らしてもいけなければ、雨にさらしてもいけない。
さらに、マルガリータさんは「普通の手なら100以上の掴み方があるけれど、義手は8パターンしかないの。義手には感覚がないから、猫をなでても、すべすべした毛並を感じないの」と記している。
また、バイオニック義手は重いため、右肩が定期的に痛くなるという。加えて、どの服の袖にも義手が毎回必ずしも入るとは限らない。
マルガリータさんは、バイオニック義手の値段の高さにも言及した。価格は約400万ルーブル(約680万円)もするが、装着できるのは3~5年と短い。また、バイオニック義手は壊れることが多く、その修理にいつも保証が効くとは限らない。
Посмотреть эту публикацию в Instagram
マルガリータさんは「もちろん、今私は義手を上手く使うことができ、義手が好きですし、義手は私の友人でもあります。この義手に私の日常的な作業の大きな負担がかかっています。でも、やっぱり普通の健康な手がほしい…」とまとめた。
2018年末、裁判所はマルガリータさんの前夫であるドミトリー・グラチョフ被告に懲役14年の判決を下し、マルガリータさんの精神的損害に対して賠償金203万5000ルーブル(およそ345万円)を支払うよう命じた。
今年の夏、マルガリータさんは、自身の身体の欠損を隠さない大胆で率直な写真撮影をした。写真はすでにSNS上で公開中だ。