過激な環境活動家は何を呼び掛けているのか?
29日に行われる環境デモのマニフェストはウェブサイト「ブライテスト」に公開されている。
環境活動家らが掲げる主な目的とは、
- コンクリート、ディーゼル車、ビニール袋、石炭、石油、天然ガスの使用を廃止
- 化石エネルギーから再生エネルギーへの転換
- 大気汚染の原因となる航空交通量の削減、照明器具の節約、輸送の際に大気に有害物質が排出されることから、輸入果物の摂取を減らす
- 温室効果ガスの汚染をゼロにまで減らし、かつての生活レベルを脱炭素社会で享受できる技術進歩が実現するまでは、不便も辛抱する
スノビズム(気取り屋)なのでは?
専門家の中には、環境活動家らが社会に嫌悪感を引き起こす最大の理由は、彼らが生活水準を全般的に引き下げる覚悟を示している点だという声がある。結局のところ、環境に有害な製品なしに生活のすべてを賄おうとすると、コストはかなり割高になる。なぜなら「有害な」石油、ガス、ディーゼル、石炭、プラスチックこそが日常の問題を見事に解決しているからだ。批判が向けられているのは、環境デモの参加者は豊かな社会階層に属しているため、環境にやさしい新たな生活への適応も楽だろうという点だ。このため、環境デモ参加者らはスノビズム(気取り屋)ではないかと思われてしまっている。
また、社会的格差は当のグレタ・トゥーンベリさんにも禍を呼んだ。グレタさんは9月、国連気候行動サミットの演壇で、環境を守らない者が自分の子ども時代を「奪った」と発言したことでインターネットで辛辣なコメントを受け取った。コメントでは、グレタさんは今まで貧困とは縁のない環境で、十分な幸せを享受しており、「奪われる」ということがどういうことかも知らないと強調されている。
地球温暖化は作り話ではない?
地球の気候を研究している多くの研究者たちは、現在、地球は温暖化しており、気温上昇が1.5℃程度に収まらなければ、根本的に地球環境が変わってしまうと危惧している。このことは、何十もの気象衛星や何千もの気象観測所、たくさんの海上のブイ、そして何百という地球の気候に関するコンピューターモデルの測定結果によって裏付けられている。
同時に、気候懐疑主義者らは、人為的な気候変動に関する科学コンセンサスを否定あるいは疑問詞している。このように、地球温暖化は今日の時点で、最も論争を呼ぶテーマなのである。
最も有名な反論者はアメリカのドナルド・トランプ大統領だろう。トランプ大統領が主導し、アメリカは2017年に気候変動パリ協定の離脱を表明した。気候変動パリ協定は、2015年に約200か国の参加のもと採択されている。