メドベージェフ首相は9日に予定されているWADAの理事会会議にコメントして、次のように語った。
「問題は2つの部分に分けられる。我々はもちろんこの先も自国におけるドーピング対策にむけた作業を続けねていかねばならない。なぜならここでは我々は罪を犯した。それでは他の国は違反していないのだろうか? これが何よりも腹立たしいのだ。我々はこれらの例をみんな知っているではないか。なぜか彼らはこれら(ドーピングを使用した選手、国)をテーブルの下に隠しながら、ロシアだけを始終洗いざらし調べまくっているからだ。これが全体的な政治状況と関係していることは全く明らかだ。だがこの作業は行わねばならない。」
これより前、仏「ラ・クロワ」紙は、次の五輪にロシアを出場させるべきかどうかというテーマを激しく糾弾している。
同紙が取材した仏専門家のブル氏は「スキャンダルはとてつもなく大きい。だが国家規模でドーピングシステムを組織したのはロシア人が初めてではなく、また最後でもないだろう。こうしたことは1950年代からすでに始まっていた」と語っている。
国家ぐるみでドーピングを組織していたのは大方の予想とは異なり、ソ連でも東独でもなく、西独だった。
「西独では権威あるスポーツ大会は内務省の庇護を受けており、ドイツ分断の瞬間から東の隣国よりも多くメダルを獲得するため、あらゆる必要な手段を講じるようスポーツ連盟に要請をかけていたのだ。」
ラ・クロワ紙はさらに、WADAがロシアのドーピング問題にこれだけ注視するのは世界中にこの問題が存在することを隠蔽しようとする欲求の表れではないかと書いている。
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