チェン選手と羽生選手のライバル関係は、多くの人たちが思うように、男子フィギュアスケートの発展にとって新たなインパクトとなっている。そのことを2人は自覚している。
NBCのインタビューでネイサン・チェン選手は、「羽生選手と私はお互いに自分たちの可能性の限界で演技することを強いているんです。そのことが私たち2人の刺激となっています。対戦すればするほど、お互いがどんな演技をしたのか、理解が深まっています」と語った。
チェン選手は、自分のライバルに深い尊敬の念を抱いている。「結弦選手はスポーツの発展のために多大な貢献をしたフィギュア選手といえます。そうした彼の功績に尊敬の念を禁じえません」。
トリノでの勝利後、ネイサン・チェン選手は、「毎回、彼は驚くような何かを行い、そのため彼とのスケーティング、特にどのレベルに設定してくるのかを知ることは、大変な光栄といえます」と打ち明けた。
羽生結弦選手もネイサン・チェン選手を高く評価している。グランプリファイナルでのフリー演技の後、羽生選手は次のようにインタビューに答えた。「チェン選手には、たくさんの美しいジャンプや音楽をつかむ素晴らしい感性など、フィギュアスケーターに必要なものすべてがあります。また、彼には、僕にはない体操やバレエのトレーニング経験もあります。もちろん、私は五輪で2度優勝していますが、しかし、これはすでに過去のことです」。
しかし、羽生選手はすでに次の試合での勝利に向け準備ができている。「私は、私を打ち負かそうとする強いチェン選手のイメージと闘わなければならなかった。私は新しい4回転ジャンプを演技に加えることを急いでしまったが、しかし、その後、ネイサン選手が違うタイプのフィギュア選手であること、自分は自分の可能性を最大限追求したスケーティングをすることが大切であることを理解しました」。
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